京セラのセラミックミルは、手頃な価格ながら、粗さ調節や分解洗浄が可能なミルです。コショウ・岩塩・ゴマなどを、好みの粗さで手軽に挽けます。
この記事では、京セラのセラミックミルのラインアップや詳細なレビュー、使用時のコツなどを掲載しています。
京セラのセラミックミルのラインアップ
京セラのセラミックミルには多くのシリーズ・製品があります。下表に、ラインアップをまとめています。(電動ミル、お茶用ミル、コーヒー用ミルを除く)。
- 京セラのセラミックミル一覧 ※画像クリックでAmazonの商品ページに移動できます
-
シリーズ 容量 ボトル
の材質ブラック ホワイト イエロー 特徴・備考 スパイス・結晶塩用 ゴマ専用 CM-10 40mL アクリル
CM-10N-BK
CM-10N-WH
CM-10N-YL最も小型の京セラ製ミル。手頃な価格ながら、粗さ調節機能搭載。 CM-15 90mL ガラス
CM-15N-BK
CM-15N-WH
CM-15N-YLCM-10よりも大容量。ボトルはガラス製。 シリーズ 容量 ボトル
の材質ブラック ホワイト ステンレス 特徴・備考 スパイス・結晶塩用 - CM-20
- CM-30
150mL ガラス
CM-20CBK
CM-20CWH
CM-30 SS大容量。CM-30は、CM-20のステンレス仕様。 CM-25 110mL アクリル
CM-25DBK- - 上下に刃を持ち、内部も2分割。胡椒と岩塩など、1本2役のミル。
CM-10とCM-15シリーズは、比較的リーズナブルですが、よりインテリア性の高いCM-20以降のシリーズもあります。どのシリーズでも、粗さ調節や分解洗浄が可能です。
この記事では、最もお手頃なCM-10シリーズを中心に紹介し、CM-15シリーズとの比較も行います。
セラミックミルを実際に使ってレビュー!
京セラのセラミックミルCM-10シリーズは、1本1000円以下で買えるお手頃なミルですが、粗さ調節や分解洗浄が可能です。同価格帯で、粗さ調節機能なしの他社製品もあり、京セラのミルはお買い得といえます。
黒は胡椒などのスパイス用、白は岩塩などの結晶塩用として売られています。しかし実際には、黒と白の作りは共通で、どちらも胡椒(ホールペッパー)や岩塩に使用可能です。
黄色はゴマ専用で、内部の刃の構造が、黒や白とは大きく異なります。
「スパイス・岩塩用ミル」をレビュー
セラミックミルの黒と白は、どちらも同じ作りで、ホールペッパーなどのスパイスや、岩塩に使えます。黒にブラックペッパー、白に岩塩やホワイトペッパーなどと色分けすると、わかりやすく便利です。
粗さ調節は、上部のツマミを回し、緩めたり締めたりして行います。下の写真は、ツマミを緩めた(粗く調節した)状態です。
矢印部分のすき間の開き具合で、どの程度細かく挽けるか変わる仕組みです。無段階調節であり、その調節の目安は記事後半で紹介しています。
使えるスパイスや岩塩のサイズ(粒径)については、次のように書かれています。
- パッケージ記載の注意書き
-
- 岩塩は、不定形で短寸2~4ミリ前後のサイズのものをご使用ください。
- スパイスは、粒径5.5ミリ以下のサイズのものをご使用ください。
- 大きすぎるとうまくすれません。
ホールペッパーについては、GABANやS&Bなどの製品が問題なく使えます。一方、岩塩は粒径の大きいものが含まれると上手く削れません。市販の岩塩には、これよりずっと粒が大きい製品もあり、要注意です。
下の岩塩は、短寸が2-3mm前後で揃った粒径です。筆者も愛用しており、セラミックミルで問題なく使えています。
「ごま用ミル」をレビュー
筆者のイチオシが、黄色いごま用ミルです。ごま用ミルには「挽き立てのごまの香りを楽しめる」という大きなメリットがあります。
ごまの粒には、香り成分が閉じ込められており、揮発性が非常に高い物質も含まれています。すって時間が経ったごまは、揮発性の高い香り成分が減少し、すりたての香り高さが失われているのです。
ごま用ミルで、食べる直前にごまをすると、いつでも簡単に香り高いごまが楽しめます。
ちなみにごまは、白ごま、黒ごま、金ごまの3種類があり、金ごまが一番強い香りを持ちます。ごま和えなど、ごまの香りが活きる料理には、金ごまがおすすめです。
[sc name="p_019" com="まとめ買いでおトクなセット販売です。"]サイズ違いのCM-10とCM-15を比較
セラミックミルのCM-10とCM-15は、似たデザインで機能も同等ですが、それぞれ40mLと90mLと、大きさ・容量が異なります。粗さ調節などの機能面には差がありません。
CM-15の方が少し価格が高いので、特にこだわりがなければ、お手頃なCM-10でも十分でしょう。
- 京セラ セラミックミルCM-10N-BKとCM-15N-BKの比較
-
ミル CM-10N-BK CM-15N-BK 容量 40mL 90mL 重量※ 144.6g 200.8g 高さ (フタ込み)※ 13.1cm 13.9cm ボトルの材質 アクリル ガラス 筆者測定
セラミックミル使用時の疑問を解決
この章では、京セラのセラミックミルに対する疑問に、2年以上愛用している筆者が回答します。
どこまで回せる?粗さ調節の目安は?
無段階調節のミル、CM-10やCM-15シリーズでは、慣れるまで粗さ調節の具合が分かりにくくもあります。また、スパイスや岩塩と、ごま用とでは、ツマミを回す範囲も異なるのです。
粗さ調節の目安を写真で説明するので、ご参考ください。(※個体差がある可能性もあります。写真は参考程度にとどめたうえで、実際に調節をしてください。)
スパイス・岩塩用ミルの調節目安
ホールペッパーを挽く場合、うまく挽ける範囲は、下の2枚の写真程度です。岩塩の場合は、その粒径にもよりますが、おおよそホールペッパーと同程度の範囲でよいでしょう。
これより緩く(粗く)すると、ミルを下向きにした際、外周側の刃ががたつき、削る粗さが安定しにくくなります。
また、セラミックは頑丈な素材ですが、あまりにきつく締めすぎると、挽く際に刃を傷める可能性もないとはいえません。ご注意ください。
細かい方へと調節する場合、以下のポイントにも気をつけましょう。
- 「粗挽き→細挽き」へと調節する際のワンポイント
-
- 大きな欠片が刃の間に挟まって、細かい方へと調節しにくい場合あり。
- 一度ツマミを緩めて揺すったり、挽くときのように回したりすると、挟まっていたものが除ける。
ごま用ミルの調節目安
ごま用ミルの調節は、スパイスや岩塩用に比べ、適切な範囲が狭めです。
写真で説明した程度に粗く調節すると、一見、そのままの粒ごまが混ざっているように見えます。しかし、よく見るとごまの表面が割れている状態で、香りが出やすく、栄養素も吸収しやすくなっています。
さらにツマミを開くこともできますが、そのままの粒ごまが、素通りして混ざるようになります。
フタが固くて開かない!滑らずに回す方法
ミルの中身を補充をしようとしても、透明なボトルと樹脂製の本体とが、固くて回らず外れないことが稀にあります。製品の欠陥というより、ネジ式製品の宿命でしょう。しかし、補充ができないと困りものです。
そんなときは、ゴム手袋をつけたり、ミルに数本の輪ゴムを巻き付けたりしてみましょう。十分な摩擦力を確保でき、比較的簡単に回しやすくなります。
どうしても回らない場合、フタを回すための専用商品を買うのも一考ですが、ぜひ最初にゴム手袋や輪ゴムなどで試してみてください。
京セラのミルはどこまで分解・洗浄できる?
セラミックミルは、ツマミを緩めて外せば、簡単にパーツを分解して洗浄できます。
一番汚れやすいセラミックの刃2つは、洗剤をつけてブラシなどで洗うとよいです。刃には漂白剤も使えます。
- セラミックミルのパーツと素材一覧
-
- フタ
- ポリプロピレン
- 本体
- ABS樹脂
- ボトル
- アクリル樹脂(CM-15ではガラス)
- 刃部
- セラミック磁器
- バネ
- SUS304(18-8ステンレス)
- 粗さ調節ツマミ
- ポリアセタール樹脂
まとめ
京セラのセラミックミルは、比較的安価ながら、必要十分な機能を備えています。分解洗浄もできて衛生的です。
料理好きな方は、ぜひ使ってみてください。スパイス・岩塩用だけでなく、ごま用もおすすめです。